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Author:風沙
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最近は、香港明星トニー・レオンさんのファン。

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テラス・シャンブロウ
きままに独り言・・・
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光の帝国
恩田陸さんの本は、確か初めて。
常野の一族という特殊能力を持った人々の物語。
それぞれ時代や主人公の違う短編がいくつか並んでいます。
そのせいか、なんとなく背景にもっと大きな流れがあるところから、少しずつすくい取ったような、よく出来た予告編の集まりみたいな印象もあります。

最初の、膨大な書物を「しまう」能力を持った家族の話は、もっと読んでみたい気がしました。
この話は、読書好きな人なら、感じるものがあるんじゃないでしょうか。
本を、活字を読む喜び・・・そしてその世界を感じ取り、自分の中に取り込み、味わう・・・そのことの至福。
この家族ほどの力は持っていないにしろ、本を読む者には「響いて」(笑)くる話だと思います。
最後の少年の語りかけは、暖かく切なく胸に残りました。
誰かが永遠に憶えていてくれる・・・そこにいたことを。
それは、幸せなことなんだろうな。

あと好きなのは、「オセロ」という短編。
日常に突然侵入してくる異界の者と、毎日見えない戦いを続けている女性。小さな娘を抱え、夫は既に連れ去られて行方不明。
このお母さんが、カッコイイ。
お話の中でも「グロリア」に例えられていたけれど、女性版ハードボイルドです。精神戦ですが(笑)
これは是非長編にしてもらって、映像化でも観てみたい気がしました。

読み終わって、ふと同じ雰囲気で連想したのは、萩尾望都さんの「ポーの一族」。
だけど、ポーの一族の方は、人間たちの血を吸って存続するという特性のせいで、存在自体が悲劇性を帯びてたのに比べ、常野の一族は、特殊能力だけなので穏やかですね(笑)



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同じ月を見ている
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少しネタバレ注意!!

俳優さんたちの頑張りで、何とか救われた映画。
映画全体としての出来という点では、かなりガタガタだと思います。

心臓手術の執拗なドアップとか、刃物で刺される場面が妙に長かったり、全体のバランスが悪い。
心臓の悪いはずの女の子がやたら走ってたり、家族の承認もなしに心臓移植が行われたり、?がつく場面が多くて気になります。
岸田今日子さんの家に住み込んでから、放火少年とドンとの絡みがまったくないのもドラマとして薄すぎるし、ドンが消えたと聞いて探しに行く時も、せめて「山の方に行った」とか何か情報がないと不自然。
クライマックスの火事の場面で、消防の人達がさっさと消えて、3人だけになってしまうのもとっても奇妙だし(笑)
爆発シーンがやけに派手だったりするのは、監督の好みなのかな(笑)
でも冒頭のドンの脱走場面で、夜の野原の草をかき分けて走るところのスピード感とか・・・基礎はガタガタなんですが、妙に光る場面もところどころある不思議な映画です。

そんな映画の欠点をドン役のエディソン・チャンや、ヤクザ役の山本太郎の集中力のある演技がカバーしてました。
この二人より目立たないように見える窪塚洋介ですが、抑えた感じでこちらも悪くなかったと思います。
立ってる姿が、なんだか傷ついた鹿のような風情というか・・・
ヒドイ奴の役なのに、どこか清潔感があって、嫉妬の苦しみ、人の弱さ、痛々しさなどが漂って良かったです。
あ、あと美容整形外科医役の松尾スズキさん、味がありましたね。好きです(笑)

TAKESIS'
。。。。完全にネタバレしますので注意~!!


夢の断片のパッチワーク・・・というより、夢の入れ子細工かな。ロシアのマトリューシカ人形みたいに夢の中にまた夢が入ってる構造。
でも「マルホランドドライブ」のように甘美で怖い毒に酔わせてはくれない。
シラジラと寂しい夢。
奥行きのない蛍光灯の光の下で、受けないギャグをえんえんと演じてるようなどこか寒い雰囲気が漂う。

世界的映画監督の「たけし」と、売れない芸人の「たけし」。
成功した監督としてやたらに周囲から持ち上げられるのも、コンビニ店員をしながらオーディションに落ち続けるのも、どちらも居心地が悪そう。
二人のたけしの状況は、やがて混じり合ってくる。
売れないたけしがタクシー運転手のバイトをしていると、太った二人組みやら、売り込みの人が無理やり乗ってきて、ギュウ詰めになって、死体がバタバタ倒れているのを除けながら、暗い道を走って、結局は崖から落ちたり。
このへん特に、皆にすがられ頼られ過剰に期待される「たけし」という存在のツラさを感じました。
それでも、振り捨ててゆく訳にはいかない。
面倒くさいしがらみや義理や責任を背負いながら、ヨロヨロ走り続けるしか残された道はない・・・

銃を手に入れたあたりから、売れないたけしが「力」を得て暴走を始め、最終的には監督たけしを刺すに至る。・・・が、それは監督たけしが、刺青の絵を背中に描かれている間にうたたねして見た夢だった・・・と見えたが、実はすべてが、映画の冒頭でアメリカ兵の前で死んだ振りをして倒れている日本兵たけしが撃ち殺される前に見た一瞬の夢だったんじゃないのか・・・・?で、終わる。

無常観ていうのか。
戦後の貧しさの中で少年時代を過ごし、売れない芸人として浅草時代を経験して、お笑いブームに乗ってバカ当たり、映画を撮ったら意外にも海外の映画祭で賞を取ったりして、ふと気がつくといつのまにか凄い文化人みたいに祭り上げられてる違和感。
日本ではちっとも客が入らない映画が、「ベネチア映画祭で賞取った」というハクをつけると、とたんに見直されたりする薄っぺらさ(笑)
島国根性なのか、誰か一人が成功すると、すぐに神みたいに持ち上げて期待され無理やり虚像を押し付けられ、わらわらと寄りかかってくる・・・俺はそんなに背負いきれないよ。
あ~ぁ、みんな粉々にぶっぱなしてーよ・・・
そんな、つぶやきが聞こえてきそうな(笑)

京野ことみさんは、そんなたけしに寄り添ってついてきてくれる、優しい(理想の?都合のいい?笑)夢の女。
でも、いつか不意に、違う男とどこかへ行ってしまうかも知れない不安がある。
本当に最後の最後まで離れないのは、たぶんあの女・・・たけしが名声を得た監督だろうと、ただのコンビニ店員だろうと変わりなく、容赦なく罵声をあびせ叱咤する岸本加代子。
たけしが銃を振り回して暴力に酔いたいと思っても、彼女は変わらない。いつも冷水を浴びせるような言葉や行動で現実に引き戻す。
何故、彼女だけ違うのだろう。
それはたぶん彼女が「舞台裏を知ってる」特別な女だから。
かっこつけてみたって、しょせん元は洟垂れ小僧。
情けなさもガキっぽさも知っている・・・叱る女=母の象徴だからかも(笑)

池袋のロサ会館で観たのですが、ちょっと裏ぶれた感じがこの映画によく合ってました。
入り口の張り紙には、な、なんと早くも上映回を減らす旨のお知らせが!(笑)
私は退屈しませんでしたが、他の人に薦めるのは博打な映画だと思います。

夜回り先生
教育テレビでやっていた「夜回り先生」こと水谷先生の記録番組を観ました。知ってはいたけれど、やっぱり凄い日常だ。

今、リストカットしたという子、今、薬を飲みましたという子、虐待されてる子、いじめにあってる子、死にたいという子・・・
教育現場でも家庭でも受け止めてもらえない子供たちの大群が、電話でメールで先生にすがりついてくる。
日本の教育の歪みと破綻が、先生の細い肩にミシミシとかかっている音が聞こえるようだ。

先生は、一種の天才だと思う。柔らかい声の調子、さりげない佇まい。
威圧的でなく、相手を納得させる話術。いつも冷静なのに、熱さを失わない言葉・・・そして決して逃げない。
先生は、子供たちを救おうと夜の街を巡り、睡眠時間を削って電話を受け続ける。
子供たちは先生を頼るけれど、先生も子供たちを必要としている。
そのことが伝わってくる。
だから子供たちも心を開くのだろう。
先生も一種の中毒者なのかも知れない。
子供たちの笑顔や「ありがとう」という麻薬の・・・(笑)

こういう人が、あまりの激務に疲れ果てて、体を壊してゆくのがわかりきっているのに何も手をうてない政府って・・・
せめて、天才が動きやすいように対策を取るとか、もっとサポートできる体制を整えてあげられないのかな。


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