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Author:風沙
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テラス・シャンブロウ
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タイフーン
ウィルスで壊れてたパソコンがようやく復帰で、さっそく観て来たのが「タイフーン」です。

しかしこれは残念ながら・・・お金がかかってて、いい場面もいっぱいあるのに、全体としては駄目だという、とっても勿体ない映画の典型でした(笑)

。。。。。。。。ネタバレします。。。。。。。。。。。。。。。。。


家族を殺された脱北者の海賊は、受け入れを拒否した南朝鮮を深く恨み、核物質を盗んで船に搭載、復讐を果たそうとする。
一方、その動きを阻止しようと極秘任務についたのが、若きエリート軍人。
この二人に、離ればなれになっていた海賊の姉(余命わずか)が絡んでのドラマです。
アイデアはいい、人もいっぱい、ロケ地もいっぱい、セットも豪華、CGも豪華って、力入りまくりの映画です。
でも「力作」であっても「傑作」にはほど遠い・・・

力ばっかり入って、かえってメリハリを無くし、肝心なところの描写が足りなかったり・・・結局、脚本が弱いってことでしょうね。
大事なところをもっと膨らませ、いらないところはもっと思い切って削らないと、胸に迫ってこないのです。

敵対関係にあるはずの海賊とエリート軍人の間に、次第に芽生える友情のようなもの・・・ここがこの映画の一番のポイントだと思うのですが、エピソードがあまりに足らなすぎ。
他にも描きたいことがありすぎで、すべてを描こうとして、かえってどれも中途半端に終わってるというのが、何とも惜しい(涙)
それでも、おとりにされていた姉を奪還して車に乗り込もうとする海賊を、軍人が銃で狙いながら、どうしても撃てない場面は、良かったです。
こんな場面がもっとあったら、最高だったのになぁ。

軍人と海賊は、それぞれ仲間にも恵まれているのですが、そのへんの描写も経過が弱くて、いきなり「おまえのためなら命も惜しくない」って感じで、え?そうだったの?(笑)
しかも、自分の為に仲間がバタバタ死んでいくのに、二人ともそれに対する哀惜の場面がいっさいなし(酷いよ笑)
ながながと銃撃戦を写す時間があるなら、人間関係にもっと時間をさいて欲しかった。
脱北家族が欺かれ、失望の中で殺され、子供たちがさまよう場面も長いです。
でも、その悲惨さは子役の熱演もあって胸に迫り、映画館でも泣いてる人がいっぱいいました。
やはりこれが現実にもあることなのだと思うと、やりきれない気持ちになります。

そしてもう一つ、観客の涙を誘ったのが、軍人が同期の仲間と困難な船への突入作戦を敢行する場面。
それぞれ肉親への別れの手紙を残した上で、たとえ死んでも記録にさえ残らない極秘任務に次々と身を投じていく若者たちの姿には、打たれるものがあります。
日本においては愛国心というものの取り扱いに微妙な側面があるし、自分なりの思考が大事だと常々思っているので、この場面には多くを感じました。
もちろん愛国心を毛嫌いしたり、逆に愛国心を押し付けようとする勢力にはうんざりです・・・愛国心の本質をもっと深く考えてみるべきでしょう。
どちらにしろ祖国とは、こういう青年たちが護るのに値する国であって欲しい。
青年たちに常に犠牲を要求するばかりでなく、それにふさわしい国を目指さなければいけないと思います。
特に今の日本では・・・ね。

海賊役のドンゴン、軍人役のジェンジェとも素敵です。
特に静かな中に強さを張り詰めた男ジェンジェの魅力に気付かされました。
二人とも実に良く頑張っているのに、脚本がねぇ・・・本当に惜しい映画です。
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